東京医労連
准看護移行教育センター

「准看護師アンケート」集計結果について(03年 10月 3日)

半数が受講希望 国は2年課程通信制の養成所整備を

 

 来年度から、就業経験10年以上の准看護師を対象とした「2年課程通信制」がスタートします。日本医労連は、受講希望や望まれる支援措置などについて、准看護師の意向を把握し、今後のとりくみに生かすため、「准看護師アンケート」を実施しました。

3,991名の回答、就業准看護師の1%  40歳以上7割、通算勤続20年以上6割

 寄せられた有効回答数は、就業准看護師数の約1%、3,991名分となっています。

 40歳以上が72.9%(平均年齢44.9歳)、通算勤続年数20年以上が60.5%(平均勤続年数21.7年)を占めており、長年第一線で医療を支えてきたベテラン准看護師中心の集計となっています。

受講希望が非希望を若干上回る  国・自治体は希望者全員の受講保障を

 2年課程通信制の受講(問8)については、希望者が49.3%、非希望者が44.5%となっており、希望者が若干上回りました。

 また、希望する理由(問10、2つまで回答)では、「自らの看護を向上させたいと思うから」が3分の2(66.9%)を占めました。看護の向上を願う准看護師の高い意欲を示すものです。

 しかし、学校養成所の整備状況は、来年度開設予定が4校(栃木、山口、福岡、大分)、それ以降の開設も確実視されているのは愛知や熊本など、ごく一部に止まっています。このままでは、大多数の希望者が受講できない深刻な事態となってしまいます。国・自治体は、一定期間で希望者全員の受講を保障する体制整備を早急におこなう必要があります。

支援措置の要望は、経済的支援と勤務軽減など仕事・家庭との両立支援

 国・自治体の支援措置として望むこと(問16、3つまで回答)は、「学費の援助・軽減措置」59.9%、「特別休暇制度」45.7%、「全県への養成所の設置」37.7%などとなりました。

 経営者の支援措置として望むこと(問17、3つまで回答)では、「今の収入の維持」50.9%、「職場の理解と支援づくり」43.3%、「勤務日の調整」36.7%などとなっています。

 養成所に望むこと(問18、3つまで回答)では、「レポート数軽減など、就業と両立できる通信学習の設定」69.2%、「安価な学費設定」51.7%などです。

 経済的な支援措置への要望が強いとともに、2年課程通信制の内容がかなり厳しいものとなった下で、職場の支援や勤務軽減など、就業との両立支援が必要という結果です。

准看護師制度に強い拒否感   「廃止すべき」が3分の2

 准看護師制度の是非(問20)については、「廃止すべき」が3分の2(65.9%)を占めました。看護制度一本化の必要性が、あらためて明らかになったと言えます。

以    上