労働組合活動のQ&A

医療労働組合の日常活動のポイント

 ここでは、一般的な医療労働組合の中での日常的な活動を進めるにあたっての一例を紹介しています。具体的なことまでは、あまりふみこまず一般的なケースとして説明していますのでご参考にして頂ければと思います。
 労働組合の活動を進める上では、まず組合の執行委員長、副執行委員長、書記長(ここまでを3役といいます)、書記次長(ここまでを4役といいます)と執行委員で執行委員会を行っていることでしょう。


あなたの組合の執行委員会は、定例化されていますか?

1)もし、定例化されていないなら、まず執行委員会を定例化しましょう。毎週出来れば良いのですが、定例化していないならまずは各週からでも月1回からでも定例化した執行委員会を持ちましょう!

2)定例化した執行委員会には、執行委員全員が出席するようにしましょう!

3)執行委員会ではレジメ(会議の議題や行動日程などの会議資料)をつくり、議題や報告事項、提案事項、討議事項を明確にして、時間を有効に使い会議をスムーズに進めましょう。会議に必要な資料なども用意しておきましょう。執行委員会をしたけど、何も決められなかったということの無いようにしましょう。


執行委員会では職場の組合員の声を反映させましょう!

1)組合の役員は職場の組合員の代表です、特に医療や介護の職場は業種も多く職場単位も細分化しています。執行委員会では、まず職場の組合員の声や職場での問題・課題などを積極的に出し合い議論しましょう!

2)組合の日常活動が上からの通達や要請に従った動員だけになっていませんか?春闘と一時金以外は主だった活動はしていないなんてなっていませんか?日常の組合員の切実な要求にこそ、執行委員会で対応しましょう。


組合員との「話し合い」をして組合活動に反映させましょう

1)労働組合の活動で大切なのは、「組合員との話し合い(対話)」です。労働組合は話し合い(対話)を通じて要求を作り上げ、団結しあい、日常的な行動をする組織であることをしっかりととらえて活動しましょう。

2)仲間の悩み、日常生活や職場での関心を持っていることから話(対話)をすすめてみましょう!垣根をつくらず、仲間の本音、気分、実態を通した話から生きた要求をくみとっていきましょう。

3)職場の組合員からは、「残業代がもらえない」「サービス残業を強いられる」「有休休暇が取れない、取らせてもらえない」などなど本来、労働基準法など法律で守られている権利が行使出来ないことが多く聞かれます。そうした要求をまとめて経営者に改善させることが出来るには、「団体交渉権」や「団結権」を法律的に約束されている労働組合だけです。職場の組合員の要求をまとめて経営側に要求して、団体交渉や集会・ストライキなどを有効に活用して要求を実現しましょう。


要求は職場での話し合いをして決定しましょう

1)組合の日常活動の中では、様々な要求や問題、課題が山積しています。こうした事に対する組合の方針を決定することや決定した方針に全組合員が確信を持ち、大きな闘いにするためには会議・集会・宣伝だけでなく職場討議をおこなうことが大切です。

2)職場ごとの討議では集会と違って、仲間の本音や実態が率直に出ます。職場討議ではキメの細かい討議が出来るので、より要求を自分達のものとしてとらえることが出来るでしょう。


組合の活動を「ニュース」で組合員に知らせましょう

1)組合の活動や方針や行事、企画、行動、学習会など、組合の大切な情報を組合員に知らせる最も有効な手段は、組合「ニュース」です。決定事項や報告事項、行動日程や様々な企画や学習会の案内だけでなく、「お祝い」「各専門部のコーナー」「ちょっとした情報」「コラム」などなど色々なことを組合員に知らせる大切な情報源となります。

2)組合ニュースも定例で発行しましょう。執行委員会が終わった後には発行するとか、毎週、毎月決めた日に発行するなど、発行するのは大変ですが教育宣伝部など決まった人だけで発行するのではなく、執行委員や組合員にも手伝ったもらいニュースの内容を皆でつくれば、多くの組合員も興味を持って読んでくれます。いろいろ工夫してみましょう!

3)組合のニュースは教育宣伝部の執行委員だけにまかせるのではなく、「編集委員会」を持って内容についてのチェックをするように出来ればベストでしょう。


「学ぶ」ことが大きな力に、「遊ぶ」ことで大きな団結に

1)「知は力なり」と言います。これはまさに労働組合にも言えることです。詳しく言えば組合の活動は憲法(日本国憲法第28条)や労働組合法(第1条)で権利が保障されています。また、労働者の権利は労働基準法で守られています。こうしたことを知らなければ、自分の権利を主張することも行使することも出来ません。労働者の当たり前の権利の行使と要求の実現には「学習」は大変大きな力となるでしょう。

2)「好きなことをやる」「皆でどこかに行って、何かする」こうした組合員の要求にこたえるのも労働組合の役目です。そうした中で連帯感や団結を築き上げていくことが出来ます。組合員の持っている特技、趣味をおおいに組合活動で発揮してもらえるように工夫しましょう。


経営側から組合攻撃されたら東京医労連に相談を

1)労働組合の活動は、憲法でも労働組合法でも保障されています。また、労働者の権利は労働基準法で守られていますが、違法行為をしたり不当労働行為をする経営者がいるのも事実です。そうしたことでお困りの医療・介護現場の労働組合や労働者の皆さん、是非東京医労連にご相談下さい。よろしくお願いします。


 Copyright © TOKYO IROUREN. All rights reserved.