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03秋闘速報

医師・看護師等の一部派遣容認に強く抗議する

 

                                 2003年11月20日

                                 日本医療労働組合連合会

東京地方医療労働組合連合会

 

1、 本日午後、厚生労働省の労働政策審議会 職業安定分科会 民間労働力需給制度部会(部会長・樋口美雄慶應義塾大学商学部教授)は、病院等における医業等の業務について、紹介予定派遣に限って労働者派遣を行うことができるとする厚生労働省の諮問案を大筋了承しました。

 厚生労働省は、職業安定分科会を12月2日(予定)にも開催して了承をとりつけ、パブリックコメントを待って、年末にも派遣解禁を決定し、来年3月1日施行を強行しようとしています。

 日本医労連は、患者の安全とゆきとどいた医療・看護を守る立場から、本日の決定に強く抗議するとともに、医療機関への医師・看護師等の派遣解禁を断固阻止するため、運動をいっそう強化していくものです。

 

1、 医療機関への医師・看護師等の労働者派遣については、これまで、患者の安全、チーム医療という観点から禁止されてきました。先の国会で改正された労働者派遣法の前提となった昨年12月の「建議」においても、医療機関等への医療資格者の労働者派遣は引き続き禁止とされたのです。

 今日、医療事故の続発が社会問題になっていますが、医療がますます高度化・複雑化する下で、医療機関においては質の高い医療従事者の確保と緊密な連携・チーム医療の実現が求められています。労働者派遣の導入は、患者・国民と医療労働者の安全な医療・看護への願いに逆行するものであり、断じて容認できるものではありません。

 

1、 民需部会の今回の議論は、先の国会で成立した職業安定法や労働者派遣法等の改正に伴って、政省令等を改正するためのものです。そこに、法改正とは関係のない医療機関への医師・看護師等の医療資格者の紹介予定派遣解禁をくっつけて、短期間に強引に了承を押し付けようとする厚生労働省のやり方は、民主主義の観点からも大きな問題といわざるを得ません。

 そもそも、民需部会はヒヤリング等も実際に行った上で、医師・看護師等の派遣解禁を引き続き禁止と決定していたのです。それを短期間のうちに方針転換するというのですから、少なくとももっと慎重な審議がされてしかるべきです。

 近々開催される職業安定分科会では、この問題は他の課題とは切り離して、十分な時間をとって継続審議とするよう、強く求めるものです。

 

1、 医師・看護師等の紹介予定派遣解禁について、僻地・地方や中小病院などにおける人手不足解消への活用の声が一部あがっていますが、実際には人手不足解消に役立つものではありません。夜勤・交代制勤務をはじめとして医療従事者数は逼迫しているのであり、派遣元企業が質の高い医療従事者をきちんと確保できる環境にはないのです。

 労働相談等に寄せられる医師・看護師等の違法派遣の現場からは、頭数が揃えばいいということで、「患者をほったらかしに、夜間は十分な睡眠をとっている」とか、「医師不足で止むを得ず紹介を受けているが、来る医師、来る医師未熟で、医療事故が起きないように、ベテラン看護師が付きっ切りになっている」などの話も報告されています。

 こうした実態からも、紹介予定派遣が解禁されれば、日本の医療・看護の水準が低下してしまうとの重大な危惧の念を持たざるを得ません。マンパワー確保のためには、養成力の強化や医局の弊害是正、働き続けられる環境づくりなど、総合的な対策こそ求められています。

以     上



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